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Le Yucca’s Cordovan Moccasins: Crafted to Bend, Built to Shine

みなさまこんにちは。

keylime Tokyoの久保です。



突然ですが「keylime Tokyoで展開する革靴ブランドといえば?」

といって一番に思いつくブランドにLe Yucca’sを挙げる方が多いと思います。

本日のJournalではそんなLe Yucca’sの新作”Cordovan Moccasins”について改めてじっくりと紹介できたらと思います。

まずLe Yucca’sとはイタリアの名門革靴ブランド”Enzo Bonafe”の工房の熟練された職人によって、丁寧に仕上げられるクラフツマンシップとその美しいシェイプに定評のある高級革靴ブランドです。

keylime Tokyoでは、ほぼ毎シーズン新作を仕入れています。

そしてこの25SSの新作として入荷したアイテムがこちらの”Cordovan Moccasins”です。

デッキシューズ的なデザインですが、昨年展開していたBoat Moccasinsとはまた別のモデルです。

(ラストはBallラストで共通です)



今回のモデルはアッパーを靴底から足を包み込むように引き上げて、甲部分の別革とモカ縫いして筒状に仕上げたモカシン(袋モカ)製法を採用しております。

アッパーから靴底までひとつなぎの革で仕上げられていて、足の動きに合わせて革全体が柔軟に動くので、驚くほどの屈曲性に優れた製法です。

製法上マシンメイドで仕上げることはできず、一点一点を職人が手作業で仕上げるのも特徴です。

そしてkeylime TokyoのLe Yucca’sのオーダーの多くは、底付けの製法にグッドイヤーウェルテッドをチョイスしています。

グッドイヤーウェルテッドはイギリス靴の様にトラッドで硬派な印象が強い革靴に多い製法ですが、一方で今回のCordovan Moccasinsはモカシン製法の構造上の理由で、底材を直接縫い付けるマッケイ製法を採用しております。

このマッケイ製法はイタリア靴に多く用いられる製法で、シンプルな構造である分、軽くてモカシン製法と同様に屈曲性の高さがメリットにあります。

そんな夏に素足で履きたくなるような快適性や足あたりの軽さが魅力の製法に、あえてアッパーには重厚感たっぷりの高級コードバンをのせる。

セオリーとは逆をいくこの選択はkeylime Tokyoだからこそ出会える一足だと思います。

そして今回のCordovan Moccasinsの特徴としてアンライニングの一枚革の仕様というのもあります。

デッキシューズには多い仕様で通常のスムースレザーのアッパーであれば革の構造上、靴の内側に裏(スウェード)面がきます。

ただしコードバンの光沢面は俗にいう革の”裏”

馬の臀部の革にある”コードバン層”という繊維束が一定方向に密集した毛穴が見えない滑らかな層部分を、グレーシングという技法で強い圧力をかけて磨き上げることで繊維が押し締められ、ガラスのように滑らかで艶のある表面に仕上がります。

つまりはCordovan Moccasinsの内側は革の本来の表面。

一枚革でありながらも内側にスウェード面が無く(腰裏部分に滑り止めとして裏革のパーツはあります)、ソックスで履く際にもスムーズな足入れで履くことが可能です。

そんなコードバンの性質を利用した希少な構造になっているのもマニアックなポイントです。

ちなみにコードバンと聞くとどこのタンナーか気になる方が多いかもしれません。

Le Yucca’sで使われているコードバンは地元イタリアのタンナーで鞣された素材です。

アメリカ、日本で鞣されるコードバン以上にオイル分が多いのが特徴で、使い込むごとにその豊富なオイル分が深層にまで行き渡ります。

履き始めは他コードバンよりもマットな印象を感じるかもしれませんが、磨きを繰り返すことで他にはない奥深い艶が生まれます。

製法上の特徴である屈曲性の高さから、履くと甲部分にくっきりとした深い皺が刻まれることと思います。

そしてその皺から生まれるコードバンにしか放つことのできない奥深い艶。

育てていくのがこれほど楽しみな靴はなかなかないと思います。

デッキシューズって名前の通り船の上のデッキ(甲板)で履くシューズが起源ですので、革靴のなかでもカジュアルに履くことが多いですし、水に弱いコードバンをアッパーに使うのってかなり天邪鬼な仕様です。

だからこそ革靴好きをニヤつかせる一足。

履いていたら「何それ!?」と革靴談義がはじまるきっかけになるかもしれません。

お求めいただいた方には上記の蘊蓄を存分に話していただけますと私は嬉しいです。

ちなみにこちらのCordovan MoccasinsはこのJournalを書いている時点ではsize : 40、size : 40.5、size : 41が各一足ずつ在庫がございます。

気になる方は是非、店舗にお越しくださいませ。

そしてサイズは巡り合わせになりますが、こちらの新作以外にもkeylime TokyoではLe Yucca’sの革靴を多数展開しています。

先に記したように今回紹介したCordovan Moccasinsはマッケイ製法ですが、keylime Tokyoはグッドイヤーウェルテッドの製法を採用したモデルが多いのもオーダーの特徴です。

次回はどこかのタイミングでマッケイ製法、グッドイヤーウェルテッド製法の違いにフォーカスしたJournalが書けたらいいなと思っています。

keylime Tokyoをご利用されるお客様は革靴好きの方が多く、既にご存知の情報も多いかもしれませんが、私は先日実施したpremio gordoのオーダー会でデザイナーの戸松さんとお話した際に、まだまだ知らない革靴の情報を知ることができて、改めて革靴の奥深さを痛感しました。

そんな知れば知るほどおもしろい革靴のお話がお客様と一緒にできることを楽しみにしております。

秋ごろには新しく革靴ブランドの取り扱いが増える予定です。

keylime Tokyoはいちセレクトショップですが”革靴のことならここ”みたいなお店になれたらいいなという思いもあります。

引き続きkeylime Tokyoを何卒よろしくお願いいたします。



そして本日も店舗は12:00からOPENしております。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。



keylime Tokyo 久保

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